平成18年度 問題16

次の対話は、資格者代理人による本人確認情報の提供に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対するアからオまでの学生の解答のうち、誤っているものの組み合わせは、後記1から5までのうちどれか。

 

 

教授: 資格者代理人が申請人と面識がない場合、本人確認情報は、どのように作成する必要がありますか。

 

学生:ア 運転免許証等の書類の提示を受けて申請人が申請の権限を有する登記名義人であることを確認した上、当該書類の内容及び当該申請人が申請の権限を有する登記名義人であると認めた理由を明らかにしなければなりません。

 

教授: 1か月前に登記の申請を代理したことにより、氏名及び住所を知り、かつ、面識を得た者から、再び登記の申請の代理を依頼され、本人確認情報を作成するときは、どのようにする必要がありますか。

 

学生:イ その場合は、資格者代理人が申請人の氏名を知り、かつ、当該申請人と面識があるときに当たりますから、運転免許証等による確認は必要ありませんが、当該申請人の氏名を知り、かつ、当該申請人と面識がある旨及びその面識が生じた経緯を明らかにしなければなりません。

 

教授: ほかに、本人確認情報において明らかにしなければならない事項はありますか。

 

学生:ウ 資格者代理人が申請人と面談した日時、場所及びその状況を明らかにしなければなりません。

 

教授: 本人確認情報を提供するときに、併せて提供しなければならない情報はありますか。

 

学生:エ 本人確認情報を提供する資格者代理人が登記の申請の代理を業とすることができる者であることを証する情報を提供しなければなりません。例えば、所属する土地家屋調査士会が発行した職印に関する証明書がこれに当たります。

 

教授: 登記の申請の代理を受任した土地家屋調査士は、申請人と面識のある他の土地家屋調査士が作成した本人確認情報を提供して申請することはできますか。

 

学生:オ 土地家屋調査士が作成した本人確認情報は一般に信頼性が高いと考えられますから、土地家屋調査士は、他の土地家屋調査士が作成した本人確認情報を添付して申請することができます。

 

 

1 アウ   2 アエ   3 イエ   4 イオ   5 ウオ

 

 

正解 4

ア 〇

資格者代理人が申請人の氏名を知らず、または当該申請人と面識がないときは、申請の権限を有する登記名義人であることを確認するために当該申請人から提示を受けた書面の内容および当該申請人が申請の権限を有する登記名義人であることを認めた理由を本人確認情報とする。

 

イ ×

資格者代理人が申請人の氏名を知り、かつ、当該申請人と面識があるときというのは、登記の申請の依頼を受ける以前から氏名および住所を知っていた場合や、1年以上にわたり、取引関係その他の安定した継続的な関係の存在があるとき、3月以上前に当該申請人について、資格者代理人として本人確認情報を提供して登記の申請をしたときをいう。

本肢のように1か月前に登記の申請を代理しただけでは面識があるとはいえない。

 

ウ 〇

資格者代理人による本人確認情報には、原則として資格者代理人が申請人と面談した日時、場所およびその状況を内容としなければならない。

 

エ 〇

資格者代理人が本人確認情報を提供するときは、当該資格者代理人が登記の申請の代理を業とすることができる者であることを証する情報を併せて提供しなければならず、調査士が資格者代理人である場合、具体的には発行後3月以内の調査士会連合会が発行した職印証明書または電子証明書を提供する。

 

オ ×

本人確認情報は資格者代理人が作成しなければならず、単に資格者であるというだけで代理人でない者が作成した本人確認情報を提供することはできない。