令和元年度 問題15

建物の表示に関する登記の添付情報に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

 

 

ア 建物の表題登記の申請をする場合において、表題部所有者となる者の所有権を有することを証する情報として当該建物の敷地所有者による証明情報を添付するときは、敷地の共有者の一部の者による証明でも差し支えない。

 

イ Aを所有権の登記名義人とする建物の合併の登記について、土地家屋調査士を代理人として電子申請をする場合において、当該土地家屋調査士を代理人とする委任状にAが適正な電子署名を行ったときは、添付情報として、その電子証明書とともに作成後3月以内のAの印鑑に関する証明書を提供しなければならない。

 

ウ 株式会社を所有者とする建物の表題登記について、土地家屋調査士を代理人として電子申請をする場合において、当該土地家屋調査士を代理人とする委任状に当該株式会社の代表者が適正な電子署名を行ったときは、添付情報として、その電子証明書とともに当該株式会社の会社法人等番号をしなければならない。

 

エ 所有権の登記のある建物の合併の登記について、土地家屋調査士を代理人として電子申請をする場合において、合併前の建物の所有権の登記について登記識別情報が書面で通知されているときは、当該書面をスキャナにより電磁的記録に記録し、当該土地家屋調査士が適正な電子署名を行った当該電磁的記録を添付情報として提供する方法により、当該登記識別情報を提供することができる。

 

オ 表題登記がされていない建物を相続したAが、Aを所有者とする建物の表題登記を申請する場合には、所有権を有すること証する情報及び住所を証する情報として、Aの住所が記載されている法定相続情報一覧図の写しを提供することができる。

 

 

1 アイ   2 アオ   3 イウ   4 ウエ   5 エオ

 

 

正解 2

ア 〇

建物の表題登記を申請する場合には、表題部所有者となる者の所有権を証する情報として、敷地所有者の証明情報(当該建物が借地上に建築されている場合)を提供することができるが、敷地が共有であるときは、その全員の証明を要せず、共有者の一部の者の証明でも差し支えないとされている。

 

イ ×  / ウ ×

委任状に電子署名を行うという記述は正しいとはいえない。

電子証明書は、電子署名が本人のものであることを証明するものである。また、印鑑証明書や会社法人等番号は電子署名が本人のものであることを証明するために提供すべきものではない。

印鑑証明書は、委任状等に押印した印鑑の印影が真正なものであることを証明するための書類であり、書面申請における添付情報となることはあっても、電子申請における添付情報となることはない。

会社法人等番号も、登記官が法人の登記記録において代表者の資格等を調査するために提供する添付情報であり、電子署名が本人のものであることを証明するために提供するものではない。

 

エ ×

電子申請において登記識別情報を提供する場合は、法務大臣の定めるところにより電子情報処理組織を使用して登記識別情報を提供する方法によらなければならないとされている。

 

オ 〇

表題登記がされていない建物(区分建物ではない建物)を相続した相続人は、自己を表題部所有者とする当該建物の表題登記を申請することができ、その場合には、表題部所有者となる相続人が所有権を有することを証する情報を添付情報として提供しなければならない。そして、法定相続情報一覧図の写しを提供したときは、相続証明書のうち、相続があったことを証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報の提供に代えることができるとされている。また、法定相続情報一覧図の写しに相続人の住所が記載されているときは、登記官は、当該写しをもって、当該相続人の住所を証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報として取り扱って差し支えないものとされている。