法律行為に付された条件に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。
ア 農地の売買契約について、「農業委員会の許可を受けなければ、農地の所有権は移転しない。」旨の条項を設けた場合において、売主による故意の妨害行為があったために農業委員会の許可を受けることができなかったときは、買主は、農業委員会の許可を受けたものとみなして、当該農地の所有権を取得することができる。
イ 甲土地の買主が甲土地の売買代金の支払いを遅滞している場合において、売主がした「2週間以内に甲土地の売買代金を支払わないときは、売買契約を解除する。」旨の意思表示は、単独行為に条件を付すものであるから、無効となる。
ウ 「Aが結婚したら、Bは、Aに対し、B所有の甲土地を贈与する。」旨の契約をA及びBが締結した場合には、当事者は、甲土地について、条件付所有権の移転の仮登記をすることができる。
エ 「Aが大学に合格したら、Bは、Aに対し、B所有の乙建物を贈与する。」旨の契約をA及びBが締結した場合において、Cの放火により乙建物が滅失したときは、Aは、大学に合格する前であっても、Cに対し、乙建物の価値相当額の損害の賠償を請求することができる。
オ 「Aが大学で進級することができなかったら、Bは、Aに対して支払ってきた奨学金をその後は支払わない。」旨の契約をA及びBが締結した場合において、Aが大学で進級することができなかったときは、Bは、Aが大学で進級することができなかったことを知らなくても、Aに対して奨学金を支払う義務を免れる。
1 アイ 2 アオ 3 イエ 4 ウエ 5 ウオ