平成27年度 問題2

共有に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

 

 

ア A、B及びCが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分は各3分の1)について、AがB及びCに無断で自己の単独名義への所有権の移転の登記をした場合には、Bは、Aに対して、Cの持分については所有権の移転の登記の抹消登記手続を請求することができない。

 

イ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、CがBのみの承諾を得て占有している場合には、Aは、Cに対して、当該土地の全部の明渡しを請求することができる。

 

ウ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分は各2分の1)がCにより不法に占有されたことを理由として、AがCに対して、その損害賠償を求める場合には、Aは、Bの持分の割合に応じた部分も含めた損害全部につきこれを請求することができる。

 

エ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、AがBに無断で宅地造成工事をして当該土地に変更を加えたときは、当該土地の原状の回復が可能であったとしても、Bは、Aに対して、当該土地の原状回復を請求することができない。

 

オ A及びBが共有し、所有権の登記名義人となっている土地(持分はAが3分の2、Bが3分の1)について、A及びBが共同してCに賃貸している場合において、Cの債務不履行を理由とする賃貸借契約の解除は、Aが単独ですることができる。

 

 

1 アウ   2 アオ   3 イウ   4 イエ   5 エオ

 

 

平成27年度 問題2 解説

正解 2