平成２９年度　問題９

書面申請の場合における添付書面（磁気ディスクを除く。）の原本の還付に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記１から５までのうち、どれか。

ア　建物の表題登記の申請をする際に所有権を有することを証する情報として提供した工事施工会社作成に係る工事完了引渡証明書に添付する印鑑に関する証明書は、原本の還付を請求することができる。

イ　所有権の登記がある建物についての建物の合併の登記を資格者代理人から申請する場合において、当該資格者代理人から申請する場合において、当該資格者代理人が作成し提供する本人確認情報は、原本の還付を請求することができる。

ウ　建物の表題部の変更の登記を表題部所有者の相続人が申請する場合において、相続を証する書面として提供した戸籍謄本又は抄本及び除籍謄本は、相続関係説明図を添付することにより、原本の還付を請求することができる。

エ　所有権の登記がある建物について建物の合体による登記等を申請する際に提供した登記識別情報を記載した書面は、原本の還付を請求することができる。

オ　原本の還付は、申請人の申出があってもの、原本を送付する方法によってすることができない。

１　アウ　　　２　アエ　　　３　イウ　　　４　イオ　　　５　エオ

ア　○

印鑑証明書については、①申請情報を記載した書面に押印した申請人またはその代表者若しくは代理人の印鑑証明書、または、②第三者の同意または承諾を称する情報を記載した書面に押印した者の印鑑証明書は原本の還付を請求することができない。

それ以外の建物表題部登記の所有権証明書として提供する工事施行会社作成の工事完了引渡証明書の真実性を担保するための印鑑証明書などは還付することができる。

イ　×

資格者代理人の本人確認情報は当該申請のために作成されたものであるため、原本還付することができない。

ウ　○

相続証明書として戸籍事項全部証明書（戸籍謄本）、戸籍一部事項証明書（戸籍抄本）および除籍全部事項証明書（除籍謄本）を提供する場合、添付する書類が膨大になることがあるため、相続関係説明図を提供することにより、原本の還付を請求することができる。

エ　×

書面申請において登記識別情報を提供する場合、登記識別情報を記載した書面を封筒に入れ封をし、申請書に添付して提出する方法で提供する。登記識別情報を記載した書面は、登記が完了したときに廃棄されるため、原本還付の請求をすることができない。

オ　×

原本還付は申請人からの申出により、原本を送付して還付する方法によることができる。