【屋内消火栓設備の使い方】について

【屋内消火栓設備の概要】について

屋内消火栓の一般的な構造は、水源(消火のための用水)、加圧送水装置(消火ポンプ)、ホースやノズル等が収納されている消火栓箱やこれらを連結する配管、そして、ポンプを始動させる起動スイッチや表示灯等で構成されています。

 

屋内消火栓設備は、消火のためにポンプにより圧力を加えた水を、延長したホースに連結したノズルから放出するもので、放水量や放水距離が大きいため、消火器等で消火できなかった火災に有効です。

 

 

【屋内消火栓設備の種類】について

屋内消火栓設備には1号消火栓と2号消火栓の2種類があります。

この名称は、消防法施行令第11条第3項第1号と第2号に記されていることから、このように呼ばれています。

 

違いは、1号が多量の水を高圧で放水できるようになっており、使用に際して基本的に2名で実施しますが、1人での操作が可能な易操作性のものもあります。

 

2号は、放水量は少ないですが、1人でも操作が容易にできるように開発されたものです。

 

    1号消火栓  易操作性1号消火栓   2号消火栓
 設置対象物

① 工場・作業所、倉庫

② 指定可燃物を一定の数量以上に貯蔵等している施設

③ 上記以外の対象物

左記①、②以外の対象物
放水圧力      0.17Mpa~0.7Mpa  0.25Mpa~0.7Mpa
放水量       130ℓ/分以上    60ℓ/分以上
操 作     2名以上       1名     1名
ホース

呼称40 布ホース

15m×2

呼称30 保形ホース

30m×1

呼称25 保形ホース

20m×1

水平距離         25m以下とする  15m以下とする
ポンプ起動   起動押しボタン     消火栓弁の開放と連動

【屋内消火栓設備の構造】について

屋内消火栓設備は下記のように構成されています。各部の名称と働きについて説明します。

 

屋内消火栓設備は、消火器では消火不能となった火災、つまり建物自体が燃え始めたような火災の消火を目的とした設備です。

 

構造としては、地下の水槽を水源として、地下2階の機械室にある加圧送水ポンプにより、各消火栓に送水する仕組みになっています。

 

放水能力としては、毎分130ℓ以上の水を放水することができます。屋内消火栓は、有効射程距離も長く、また、可変式ノズルを使用することにより、棒状注水や噴霧注水にすることもでき、初期消火には極めて効果の高い設備です。

 

【可変式ノズル】について

「棒状注水」

●射程距離が長く、風の影響を受けにくいので、火勢が強くて接近できない場合に有効

●水圧による破壊力が強い反面、反動力が大きく、筒先保持に力が必要

●注水は、燃焼物自体に直接放水する。

 

「噴霧注水」

●射程距離は短いが、水が分散されて蒸発による冷却効果が高い。

●棒状注水に比べて水損が少ない。

●煙の排除に適している。

 

【屋内消火栓設備の使用方法】について

操作するには、4人ほどいればいいのですが、緊急時には、2人でも使用できるように慣れておきましょう。

 

以下に2人で操作する場合の方法について説明します。

 

それでは、筒先員をA、バルブ操作員をBとして説明します。

 

まず、火点の近くで延焼する危険がないと思われる消火栓を選定します。

 

最初にBが消火栓の扉を開けます。次にAは、

 

①ノズルとノズル側のホースをはずし、脇にかかえて火点に向かって走ります。

同時にBは、

 

②バルブ側のホースをはずし、1~2mの余裕ホースをとります。

 

ホースが極端に折れ曲がるのを防ぎます。

 

Aは、放水地点に到着したら、

 

③放水体勢(腰を落として軽く前傾する)をとります。

 

Bに「放水始め」と合図します。

 

Bは、Aの合図を確認した後、「放水始め」と復唱して、

 

④バルブを開けます。

 

次に、

 

⑤送水ポンプの起動ボタンを押します。

 

ポンプが起動すると、赤色表示灯が点滅しますから起動を確認してください。

 

Bは、送水されたことを確認後、Aの放水地点まで行き、

 

⑥Aの補助(Aの約1m後方でホースの反対側に立ち、前傾姿勢をとって保持する。)に入ります。

 

その後、放水を中止する時や火災が鎮火した時は、AはBに「放水やめ」と合図し、Bはそれを復唱した後、消火栓まで戻ってバルブを閉めます。