避難器具は、建物の用途や設置階数に応じていろいろな種類のものがありますが、ここでは、代表的なものとして、救助袋と緩降機について説明します。
救助袋は窓ぎわに固定して設置し、避難の際は布製の袋を降下させて、その中を滑り降りるもので、斜降式と垂直式があります。
緩降機は、使用者が他人の力を借りずに自重により、自動的に連続して降下できる構造となっています。
構造は、つるべ式の井戸のような原理になっており、滑車の代わりに降下速度を制御する調速機がついています。
つまり、桶の代わりに人が交互に降りる仕組みになっています。
①キャビネットを手前に引き、操作に支障のないところへ移動させます。
救助袋を固定している布バンドを手前に引いてはずします。
②砂袋のついた誘導ロープを地上の人へ投下します。
③袋本体を徐々に降ろしていきます。
④袋支持枠を起こして、窓の外へ出し
⑤地上の救助袋が固定されるのを待ちます。
⑥取付枠の上部をつかみ、足の方から入ります。
⑦両手を頭の上に真っすぐに上げ、体を伸ばした姿勢をとります。
⑧両ひじを張るか、両足を開いてブレーキをかけ、調整します。
①キャビネットを手前に引き、操作に支障のないところへ移動させます。
救助袋を固定している布バンドを手前に引いてはずします。
②砂袋のついた誘導ロープを地上の人へ投下します。
③袋本体を徐々に降ろしていきます。
④袋支持枠を起こして、窓の外へ出します。
⑤取付枠の上部をつかみ、足の方から入ります。
⑥両手を頭の上に真っすぐ上げ、やや腰を引いた姿勢をとります。
⑦脱出用ロープがありますから、それを握って外へ出ます。
①キャビネットを手前に引き、操作に支障のないところへ移動させます。
②器具本体を引き上げるとともに、取付用アームを窓の外に出します。
③取付用アームのつり輪に緩降り機のフックを掛けて安全環を確実に締めます。
④リールのついた方のロープを地上の安全を確認しながら投下します。
⑤ロープを引っ張って調速機の作動状況を点検します。
⑥ベルトの調整環を緩めて、頭からかぶります。脇の下に装着して、ベルトの調整環をくるしくない程度に締めます。
⑦2本のロープを握り、窓枠に乗り移ります。両手でロープをしっかり握ったら、お尻の方から窓の外へ乗り出します。
⑧両手を離し、斜め前に広げ両足を少し開いた姿勢をとります。軽く手足を使って、壁をはい降りるような気持ちで降りてください。